蒸留所めぐり
- かよ みつなり
- 2016年12月2日
- 読了時間: 3分
時間の許す限り数カ所の蒸留所をまわりました。
蒸留所とは、ウイスキーの蒸留所ではなく、精油を作っている蒸留所のことです。
精油の抽出方法としては
・圧搾法(主に柑橘類)
・有機溶剤抽出法(一部の精油を抽出しにくい植物)
・臨界抽出法(最新式の抽出法だがコストがかかる)
・水蒸気蒸留法 があり、
ほとんどの精油がこの水蒸気蒸留法になります。
で、この蒸留所を訪ねたというわけです。
ラボのように閉鎖的で埃が入らないように管理された部屋で、
白衣を着て厳密に抽出・・・という場所は一箇所もありませんでした(笑)
畑から続く土道の延長みたいなところに大きな釜(1000ℓ)が用意され、
8tのタイヤの重しを蓋の上から乗せ、
傍に用意されてある堆肥のような干し草で火をくべて一気に蒸留していました。

蒸留されたものは精油もフローラルウォーターも
プラスチックのこれまた大きな入れ物に注がれると、
炎天下に放置されておりました・・・
一部少量ロットでしているところはスチールポッドで100ℓ単位で、
屋内で蒸留しているところもありましたが、私は一軒しか見つけられず、、
どちらが主流なんでしょうかね。
大釜が主流とは思いますがちゃんと調べてないので確信はありません。

ただ、大釜には「持ち込んでくれれば蒸留してあげる」という貼り紙がしてありました。
誰でも用意できる道具ではないので、こうして近所の農家さんも利用させてくれる
というのはいいですね。
蒸留機の個人的な印象としては、なんというか、農業の延長のといった感じで、
「フランス」「アロマ」からくる、おしゃれなような洗練されたような
そういう感じではないのが、ある意味ほっとしました。

だだっ広い畑のど真ん中にこなれた蒸留機があって
おっきいタイヤで重しをして時間にせかされることなく蒸留している感じが、
日本にはない良さだな、と。
日本だったらきっともっと徹底的に品質管理をして、
生産効率を考えて、ロットにばらつきが出ないような工夫をして、、
というのが見え隠れすると思うんですけど、
どこまでものほほんとしてる感じでした。
(実際はそうでないとしたらすごい演出ですが!)
そして、こうして精油にしたものを製品にして売る場合、
成分分析をするのは義務のようです。
ただし日本のように分析表を一つ一つに添付するということはなく、
必要だったらロットから追いかけるから問い合わせてね、
というスタンスだそうです。(フランス在住のアロマトローグ談)
言われてみればそれでコストが浮くならその方が良さそうですよね、
不要な方はたくさんいらっしゃるでしょうから。
コスト的に変わらないならつけて個人的には欲しいですけど。。
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